家出少女×俺様御曹司の偽装結婚ラプソディ*【完】
「誰だ?お前?」
一人の方が低い声で聞く。
「お前こそ誰だ?ってそんなことどうでもいいからそいつを離せしてくんね?」
「はぁ…?知らねーよ。んなこと。」
「あーあ。めんどくさい…」
「なにいってんだ。」
「話が通じねぇな〜ねぇ痛い思いしたい?」
「な、なにいってんだよ。」
「もう一回だけ言う。そいつを離せ。」
「ちっ…なんだよ…まぁ、別にこいつじゃなくてもいいからいくか。」
翔のただならぬ雰囲気を察したのか舌打ちしながら、二人は逃げていった。
「羅夢!何やってんだ!危ないだろ!」
「う…う…ごめんなさい……怖かった…」
あたしは翔にしがみついて泣き出す。
「はぁ…もういいからな泣くな。次からは、気をつけろよ?今回は、お前が無事だっから良かったけど危ないやついるんだからな?」
「う…うぁ~ふぇっ。ごめんなさい…ありがとう…」
翔の優しい言葉に涙が止まらなくなる。
「……あーもういつまで泣いてるんだよ…周りに俺が泣かせたと思われるだろーが。」
「え?」
周りをみると人だかりが…
恥ずかしい…あたし人目も気にせず泣いてた…
慌てて涙を拭いて立ち上がる。
「ごめん…行こ。」
「やっといく気になったか。……ってえ!?」
立ち上がったあたしを見て頬を赤く染める翔。
え?あたし、また何かした?!