家出少女×俺様御曹司の偽装結婚ラプソディ*【完】
うつろな目。
おぼつかない足取り。
あぶねぇだろ…!
一刻も早くあいつのとこいかなきゃ大変なことになっちまう。
走って近づいた、その時だった。
キキーーーーーーッ!
派手な車のブレーキ音が響く。
その先にいたのは……羅夢…!
それからは自分がなにをしたかも覚えていない。
ただ、羅夢を守る。
それだけが、その思いだけが俺の体を動かしていた。
羅夢を俺の腕の中にくるみ庇う。
その次の瞬間、俺の体は宙に浮いていたー。