家出少女×俺様御曹司の偽装結婚ラプソディ*【完】
「おっ。ピッタリじゃん。やっぱり俺すげー。」
「本当だ…」
確かにすごい…指にはめられた指輪はサイズがピッタリだった。
(翔ってあたしのことなんでも知ってるのかな…)
「ったりめーだよ。お前のことは誰より知ってるからな。」
「え?」
「お前の心の声キャッチ♪」
「え?」
「翔ってあたしのことなんでも知ってるのかな…って言ってたじゃんよ?」
「聞こえてたのっ?!」
あたし昔からぼーっとすると、心の声がただ漏れになっちゃうんだよね…
「は、恥ずかしい…」
「なんで?いいじゃん?」
「えっ…だって…」
「まぁ、いいや。じゃあ、コレでお願いします。」
「はい。かしこまりました。」
店員さんがそう言ってきれいな袋にいれてくれる。
「ほら、かえんぞ。」
翔はそう言って手を差し出してきた。
「えっ…?」
「なんだよつなぎたくないのか?」
「ううん。驚いただけ。」
そう言ってあたしも翔の手を握る。
「よくできました。」
そう言って笑う翔の顔にドキドキ、してしまいましたー。