家出少女×俺様御曹司の偽装結婚ラプソディ*【完】
恐る恐る顔をあげると、翔が意味がわからないと言った様子で硬直していた。
そりゃそうだ。困るに決まってる。やっぱり…覚悟していたけれど、瞳が潤む。
「ごめ…迷惑だったよね…」
「は?」
「は?って?」
「なに?今の?」
「その…抑えられなかったの…最近、自分の中で翔が好きだって気持ちがとまらなくて。」
「……」
「あくまでもあたしの一方的な気持ちだから。流してくれて全然いいからっ…」
そういいながら、止まらない涙。
「ほんとッ…好きになってくれとかそんなんじゃなくて。ただ…ただ…あたしはっ…」
「なにいってんだよさっきから。お前、そんなことわかりきってるじゃねえか。」
「え?」