恋、涙 …【3】〜俺の大切なもの〜
眠たい目を擦りながらパソコンに向かい、なんとか仕事が終わった時には、もうすっかり日付が変わってしまっていた。
明日…というか今日も朝から会議があり、早く家を出なきゃならない。
寝れたとしても、せいぜい4時間ぐらいか……
最近はいつもこんな調子で、毎日が睡眠不足だ。
「…寝るか。」
考えてる時間がもったいない。
俺は隣で眠る茉央の頭を撫でた後、すぐに眠りに落ちた。
――――――
――――
―
「……ーく、」
……ん?
何か……聞こえる。
「かー……くん。」
「…の、ぞ……み?」
その時──
一瞬だけど…
希の姿が見えた気がした。
――――――
――――
―
「……っ!!」
カーテンの隙間から差し込む光が、今は朝だということを知らせてくれる。
そして……
「夢……か。」
ついでに、さっきの光景が夢であったことも悟った。