恋、涙 …【3】〜俺の大切なもの〜
可愛い天使
「陽翔……」
「いいよー!」
職員会議が終わり、俺は同僚で友達の藤崎 陽翔【フジサキ ハルト】に、頼み事をしようとした。
すると、陽翔はまだ俺が何も言ってないのに、明るくそう言った。
「お前なぁ……」
「ん?なに?お前どうせ、希ちゃんに会いたいからって、俺に代わりしろってそう言うんだろ?」
ちゃんと話を聞けと言おうとすると、陽翔はまた俺の言葉を遮った。
てか……
全部わかってたのか─
「あれ…?違った?」
「いや…合ってる。」
「やっぱりー…そろそろ言い出すと思ったんだよ。一真、希ちゃんにベタ惚れだもんな!」
くそ……
何も言い返せない。
「断る理由なし!一真、今までよく我慢した!今日は全部俺に任せて、気兼ねなく行ってこい!」
「…ありがと。」
いい友達を持ったな、俺。
…ちょっと、ムカつくけど。