めぐりめぐって
告白
「ひなぁー、早く部活行くよぉー!」
もたもたするあたしに、親友の有希(ユキ)が急かすように声をかけてきた。
「もうちょっと待って!」
テキパキしているつもりが、いつもどこか抜けてるあたし、佐藤陽菜はバスケ部所属で、先日高校三年生になったばかり。
1番の親友小林有希とは、中学の時からの親友。
中学に入学したての頃、出席番号が前後で、どちらからともなく声を掛け合い、部活もたまたま同じバスケ部ってことで、いつも一緒にいるようになった。
そして学力もほぼ同じくらいだったから、同じ高校を受験し、見事二人で合格。
そして今に至る。