STAR
「…馬鹿って、俺は仮にも先輩やねんけど。」

何がおかしいのっ?
先輩は声を押し殺して笑ってる。

「…先輩が悪いんで謝りませんからね、」

あたしは悪態をついて歩きだした。
少し振り返るとまだ先輩は笑ってる。

いい人なんだけど、なんか…今日は先輩は意地悪な気がする。
まぁ、常にからかわれてはいるけど。


「…拗ねとる?」

顔を覗くように尋ねてくる先輩。

自分の顔が少し赤くなるのが分かる。

「…拗ねてません!」

「そしたら…照れてる?」

意地悪!

「…照れてませんよ!今日は一体なんなんですか!」

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