STAR
「うわぁー…恵美、見つかるかな?」
結構な数の新入生に早くもため息が漏れた。
こんなにたくさんいるんだったら恵美と同じクラスになれる可能性は少ないよね?
「あいー!」
どこからともなく恵美の声。
「恵美?どこー?」
「愛ー!よかった、見つかって!」
普通の制服がどことなく清楚に見える。
…やっぱり、お嬢様が着るとお上品だよね。
「恵美、やっぱり中学の時より似合ってるよ!」
「愛こそ!ほんとに高校生になったんだね…って実感湧いちゃうね。」
や、実感は湧いて良いんじゃないかな…って思いつつもそんなことは恵美に言えず。
「クラス発表しまーす!新入生の方は、グラウンドに集まってください!」
先輩らしき人のそんな声が聞こえてあたしたちはすぐにグラウンドに向かった。
「おんなじクラスだったら良いのにねー」
「ちょっと心配だね…」
二人でドキドキしながら一クラスずつ名前を見ていく。
今年は5クラスらしく、離れる確立も大きく、少し怖い。
「あったよ!」
恵美が3組のところで指をさした。