STAR
「ふぁー…」
現在は6時間目、理科の授業中。
大抵の生徒…クラスの三分の二は寝てしまっている。
他の一割も携帯を触っていたり。
…まぁもちろん真面目に勉強してる人もいるんだけれど。
どうしても分からない言葉が一杯の理科と数学は眠気に負けてしまう。
でもあたしは今日は「寝ていない」方。
もうすぐテスト――ってこともあって、結構真面目に授業を聞いているのだけれど。
「わっかんない…」
独り言が思わず口から出る。
「先輩に教えてもらえば?」
隣から聞こえてきたのはさっきのあくびの主、昇。
「う、だって新はもう受験だし…」
「先輩、受験すんの?」
そっか。まだ進路は決定はしてないんだよね。
「多分、ね」
「ふーん…」