STAR
「愛が知ってる所のが勉強しやすいんちゃう?」
そう言って微笑む新。
ちゃんとこうしてあたしの事も考えて行動してくれる所…やっぱり好きだな。
「好き」と感じているのは「愛しい」から
これまでは「好き」に「?」がついていた。
「お姉ちゃん、が美容師で…そこ、カフェもあるんだけど…」
「あ、そうなん?じゃ、そこにしよか」
新がそっと髪を撫でてくれる。
髪を撫でるのは癖なのかも知れない。
なんか、少しモヤモヤする。
これは「好き?」から「好き」に変わった証拠で。
「好き」と口にする事は出来なくても、何かで伝わって欲しい――
「新は、さ…これまで彼女とか居たの?」
いままで触れなかった話題。
「何、そんなん聞いてくれるん?」
「聞くよ?」
私の言葉を聞いて、新が小さく口を開いた。