僕の女神、君の枷~幸せって何だろう?
「僕は全然気にしてませんから。第一、あれはお酒の上での醜態であって、根本的な恥ずかしさとは違いますよ」
「確かにそうだけど。
……あたしは別の意味で恥ずかしかったの」
「弘美さんが、何を恥ずかしがるんです?」
「あなたみたいな歳の離れた若者と一緒に暮らしてること。世間がどうあたしを見てるのかって分かって、恥ずかしかった」
「それは僕のせいですか?
僕のせいで、弘美さんが恥ずかしい思いをしてるってこと?」
「そ、そういうことじゃなくて……」
「僕が早く出ていけばいいって、弘美さん思ってるんですか?」
「違うよ……」
私は必死に言葉を探した。
私の気持ちを代弁できる、真っ当な答えを。