僕の女神、君の枷~幸せって何だろう?
「そっか、わかった! 男ができたな」
多分邦子は冗談半分で、半ば当てずっぽで出た言葉だったのだろうけれど。
「やだ……、何言ってるのよ……」
顔を赤らめる私に、邦子が呆れたように笑った。
「幸せってことか……」
「……そんなんじゃないよ」
「あたしは求めても得られないものを、弘美はいつもいとも簡単に手に入れちゃう。何でだろ?」
邦子がため息交じりに、そう呟いた。