僕の女神、君の枷~幸せって何だろう?
「弘美さんは明日仕事だけど、邦子さんは?」
ソファに横たわる邦子に、毛布を掛けながら彼が私に聞いた。
「あ、彼女は大丈夫。普通に日曜休みの人だから」
「弘美さんの部屋に布団敷きますか?」
「いいよ、邦子はここで。
夜中に起きても、ここなら勝手知ったる他人の家だし。
寝ぼけててもトイレくらいは行けるでしょ」
彼は暫く邦子の様子を眺めていたけど、私の言葉に従うことにしたらしい。
「弘美さんはお風呂先入ってください。僕、ここを片付けちゃいますから」
そう言って台所に姿を消した。
「じゃ、お言葉に甘えてお先に」
私はいつものように、片づけを彼に任せてお風呂に向かう。