僕の女神、君の枷~幸せって何だろう?
テレビのニュースを見るなり、直ぐにでも外に飛び出そうとする彼に驚いた。
彼が何処に、そんな行動力を秘めていたのかと。
同時に、彼の居ても立ってもいられない気持ちも理解できた。
まるで過去の自分の姿を鏡の中に見たような、そんな居た堪れない気持ちだったのだろう。
そこで何が起こっているのか。
何が成されようとしているのか。
それを確かめる責任が自分にはあると、きっと彼はそう確信したのだ。
そして、私は怯えていた。
そこで彼が何を見て、何を感じるのか。
それを思うと怖かった。