僕の女神、君の枷~幸せって何だろう?

何の連絡もないということは、そろそろ彼が帰ってくる頃だ。

今日は仕事に出ると言っていたことを思い出す。

私は、鍋に火をかけ、朝食のお雑煮の支度に取りかかった。


(一晩中、外にいたら身体も冷え切ってるよね)


私はそう思い至り、早速風呂を沸かしにかかる。


(なんか、あたし、恋人の帰りを待つ乙女の気分じゃない?)


浮かれて彼の帰りを待ちわびる自分に気づいて、可笑しくなった。


(……馬鹿みたい)


と思ったところで、玄関の呼び鈴が鳴った。
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