僕の女神、君の枷~幸せって何だろう?
「顔も合わせてみないで、一人で勝手に決め付けて。
あたしに言わせりゃ、そのことの方が許されない。
多分、あなたの奥さんはあたなたの帰りを待っている。
許すか許さないか、許されるか許されないかは、あなたが決めることじゃない。
彼女が決めることでしょ」
「由布子に会いに行ってもええんだべか……」
「弘美さん……」
私を見つめる、畠山孝幸の目に心が揺れた。
「あっ、ごめんなさい。あたしちょっと出しゃばり過ぎだね」
私は空になった器を重ねながら、立ち上がった。