僕の女神、君の枷~幸せって何だろう?
「あっ……」
また突然に塞がれた唇。
今度は優しく、包み込むように、私の唇が吸われていく。
意識が遠のき、身体から力が抜けていった。
「すいません……」
唇を離すと、彼はそのまま私の身体を抱き寄せた。
「何で謝るの?」
「いえ、なんとなく、僕が謝らないと、弘美さんが罪の意識を持つかなって……」
確かにそうかもしれない。
謝って貰えば、このキスが過ちだと気付かされる。
過ちとして、受け入れられる。
あたしが望んだものではないのだと、自分を納得させられる。
「ありがとう」
あたしは、苦笑しながら頷いた。