僕の女神、君の枷~幸せって何だろう?
>彼の事情>
何故かあたしは、金沢の駅に一人降り立っていた。
今更……、何を確かめようとしているのか?
自分でも正気の沙汰とは思えなかったけど。
でも……、今こここで彼の幸せを見届けておかなければ、あたしは前に進めない。
そう思ったのだ。
あたしの選択が間違いで、彼の決断が正しかったと。
その事実を自分に突きつけて区切りをつけたかった。
それ程に、あたしは彼に引きずられていたのだ。