僕の女神、君の枷~幸せって何だろう?


「くー?

……邦子さんでしょ?」


そう呼び掛けられて、心臓が止まる程驚いて、走り出そうともがいて膝から崩れ落ちた。


だって……

彼の腕が、しっかりとあたしの手首を掴んで離さなかったから。


「な、なんで?」

「僕はくーちゃんが鳥になったって、見分ける自信があるよ」


彼はそう言ってあたしを引き寄せると、昔のように優しく抱きしめてくれたのだ。
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