僕の女神、君の枷~幸せって何だろう?
男と女の関係になっても、僕たちの日常はさして変わることはなかった。
弘美さんは相変わらず、ヘルパーの仕事に精を出していたし。
僕は僕で、コンビニのバイトで忙しかった。
家事全般は僕の仕事だったし、下宿代だってきちんと払っていた。
僕の作った食事を彼女が美味しそうに食べ、僕の掃除の手際のよさを彼女が褒めた。
彼女はごく自然に僕を手伝って食事を作り、休みの日には洗濯をした。
弘美さんは、とても幸せそうに見えた。
それが僕のせいかは分からない。
そうかもしれないし、そうでないかもしれない。
何かを吹っ切れた清々しさのようなものを感じもしたし。
そのせいで大胆になっているのかもしれなかった。