僕の女神、君の枷~幸せって何だろう?


こんな時間に我が家に電話が掛かることなんて滅多にないことで。


だから、嫌な予感がしたのだ。


「はい」


私は、その不安を打ち消すように、明るい声で電話にでた。


「ママ……」


電話の向こうでそうか細く囁いたのは、多分、好美。


「好美? どうかしたの?」


失恋か、はたまた失業か。

どうせ何時もの相談事だろうと。

咄嗟、私の頭に浮かんだのは、その二つで。
< 242 / 298 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop