僕の女神、君の枷~幸せって何だろう?
もうあいつの姿が無いことを確認して、あたしはママに訴えた。
「ママ、あの女が病室にいるの。どういうつもりかな、別れた筈なのに」
「そう……」
ママは少しも動じることなく、頷いた。
「って、ママ気にならないの?
パパが死にそうになって、今頃やってきて、財産目当てに決まってる。
あたしそんなの絶対許せないから!」
「好美、あなたがそんな心配しなくて良いのよ。
だいたい、そんなネガティブな気持ちで、これから起こるいろんなこと乗り越えられないわ。
彼女にだって、何か事情があるのよ」
ママのこういう良い人振るとこ、信じらんない。