僕の女神、君の枷~幸せって何だろう?
「あたしどうすれば良いの?」
縋るようなあたしの眼差しに、やっぱりママは少しも動じず言葉を続けた。
「パパに生きて欲しいって、好美が願うなら、手術をしましょう」
「でも、成功するかどうか……」
「好美、先のことはわからない。
でも、今取るべき道を、一つずつ選んで行くしかないのよ。
大丈夫、ママがついてる。好美を一人にはしないから」
「そうだよね。このまま死んじゃったら、パパだって心残りだよね。もしかしたら、また元気になれるかもしれないしさ」
「人間の生命力って、凄いのよ。
ママは仕事で沢山の人を介護してきたから、尚更そう感じてる。
私達がパパに生きていて欲しい、って願うことがパパの生きる力になる。ママはそう信じてる。
リハビリは大変だろうけど、パパの年齢なら、大丈夫、まだまだ第二の人生やり直せるよ」
「第二の人生?」