僕の女神、君の枷~幸せって何だろう?
「ご覧の通り、もう辻は、もとの身体には戻ることは適いません。
普通に喋ったり、歩いたりすることさえ難しいかもしれない。
彼の側にいると言うことは、あなたにとって負担以外の何物でもないと思いますよ。
彼のことは、忘れた方があなたの為……」
私は自分の覚悟を前提に、彼女の幸せを願って話した積りだったのだけれど。
「それでも……それでも、彼の側にいたいんです!」
私の言葉を遮って、涙ながらに彼女はそう訴えた。
私はただ、その必至な姿に圧倒されていた。