僕の女神、君の枷~幸せって何だろう?



「しあわせなんだな」



自然に漏れた、僕の呟き。


「うん、しあわせそうだった。

今度は一緒に行こうよ。金井くんも君に会いたがってた」

「僕も邦子さんに言われました。何で一緒に来なかったのって。

だって、弘美さん、明日から金沢行くって、突然言い出すから……」


「ごめん。だって、急に邦子に会いたくなっちゃって……」


「それはいいんですけどね。弘美さんが居ない夜は、夜勤で気も紛れたし」


「もしかして、寂しかった?」


「そりゃぁね。いつも二人でいるんですから、居ないと寂しいですよ、何をするにもね」


「うん、あたしも……」


それから暫く、取り留めもない話を続けた。
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