僕の女神、君の枷~幸せって何だろう?
>弱音
そうは思ったものの、早くこの気まずい場から逃げなくてはと私は身構えた。
「あ、あたし買い物行くんだった」
私はその場から逃げるように立ち上がる。
「僕もご一緒します。荷物持ちますから」
手際よくカメラをしまい、彼、畠山孝幸も腰を上げた。
「それに、この辺の買いもの事情、知って置きたいし」
私の思惑とは正反対の事態の進展に戸惑ったけれど。
どこまでもこれからの生活に前向な彼に、私は断る術を知らなかった。
仕方ない、なるようになるか……