僕の女神、君の枷~幸せって何だろう?
「もしかしたらサイズ合わないかもしれないけど、我慢してね」
彼女はそう言って、次々と袋から服を取り出した。
下着、靴下、Tシャツ、綿の長袖シャツ、ベージュのスラックス、そしてタオル。
「ほら、これ、そこの公衆トイレで着替えて。今着ている服は、この袋に入れて捨てなさい。それと、顔と手くらい洗って、このタオルで拭いて」
僕は素直に頷いた。
差し出された物をまた袋に戻し、僕はよろめきながら、袋を下げて公衆トイレへと歩いていった。
言われたように顔と手を洗いタオルで拭くと、白いタオルが茶色く汚れた。
ここ一週間というもの、僕は顔さえ洗っていなかったことに気がついた。
つぎにトイレの個室へ入り、着ていた服をぬいだ。
紙袋から真新しい服を取り出し広げて見ると、僕が着替えやすいようにと、服に付いていたであろう値札が、きれいに取られていた。
僕はTシャツをかぶり、その上にシャツを着た。
ズボンを脱ぎ、少し躊躇しながらパンツを脱いだ。
彼女が下着まで買ってきたことに驚きつつ、新しいパンツと靴下を履き、スラックスに足を通した。