僕の女神、君の枷~幸せって何だろう?
実家での通夜を終えて、次の日は葬祭場での告別式。
そう多くない親戚を交えての初七日、四十九日の法要までを終え、祖父の葬儀は滞りなく終了した。
小さな骨壷に収まったほの暖かい遺骨を抱いて、僕たちは一旦実家へと戻った。
母と僕は、葬儀の後、その足で駅に向かい大曲に帰るつもりでいた。
が、由紀子叔母さんが、この時とばかりにしおらしく、「一人で家に帰るのは寂しい……」と、母に我侭を言って引き止めたのだ。
まあ、疎遠になっていたとは言え、母とは双子の姉妹。
このまままた別れ別れになることにも何処か吹っ切れないものがあるのだろうと、その時は思った。