僕の女神、君の枷~幸せって何だろう?
守りたいもの>
僕のこの浮かれた気持ちを、どう説明したらいいだろう。
僕達の奇妙な共同生活の始まり。
あの晩、僕は彼女を抱きしめて眠った。
泣き疲れ、酔いつぶれてなお震える弘美さんを、一人残していくことなどできなかったし。
何より、彼女の側にいれることが嬉しかったんだ。
それが反則だってことくらい重々承知だ。
彼女がこんな頼りない僕に、恋愛感情を抱いてくれるとは思わない。
実際、僕は彼女に助けられてばかりだし、むしろ厄介者と思われても仕方がない。
でも、抱きしめた彼女の身体は小さくて。
この小さな身体のどこにあんな強い優しさが隠されてるんだろうと。
僕は女性の神々しさに圧倒され、女神を抱きしめていることに酔いしれていた。
僕にとって、彼女は理屈抜きでいつまでも大切に守りたい大切な女性だから。