青空ライン *Third Story*



あたしは優と別れてもいつも通り自分らしくいられるのかな……



目の前にふたを開けてあるお弁当は一口も食べず今も作ったまま。



「…ごめん、今回は怒る気にもなれない。」



俯いて何も言わないあたしにボソッと呟いた希美。


希美を見ると、あたしと同じようにお弁当を食べてなくて



……滅多に泣かない希美が泣きそうな顔をしていた。


希美は将希くんとのことで悩んでる訳じゃないのにこんな顔をさせてしまった。


自分の気持ちを分かって欲しくて2人の問題なのに巻き込んでしまった。



あたし…何やってるんだろ。



「全然、怒ってくれようとしただけで充分だよ。



ごめんね。こんな暗い話しちゃって!お昼休み終わっちゃうしお弁当食べちゃおう。」



あたしは無理矢理明るく振る舞って、体が食べ物いらないと拒否してるのを知らないふりして詰め込んだ。


「杏…」



ずっと一緒にいる希美にならこんなこと当たり前のようにお見通しされてると思う。



だけど…こうでもして気持ちを強くしておかないと何もできない気がして



希美が言ってこないことをいいことにその後もずっと普段以上に明るくみんなにバレないようにしていた。



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