青空ライン *Third Story*
動かなくなった足を無理矢理動かして1歩ずつ後ろに下げた。
恐くて、恐くて、逃げたくなった。
だけど…確実に優はあたしのところに向かってきていて……
「来ないで!」
気付いたらそう優に向かって叫んでいた。
目の前にいる優は目を一瞬見開くと、顔を歪めてこっちを見てた。
「あたし…あたし…
優にお別れを言うためにここに来たの!
だから…」
“別れて下さい!”って言おうとしたけれど
その言葉を発することはなかった。
「ふざけんじゃねぇ。誰が別れるかよ。」
といつもそんな言葉をあまり使わない優が怒り出して
あたしの腕を逃げないように思いっきり掴むと、そのまま引っ張って部屋に押し込んだ。