青空ライン *Third Story*



「はぁ…スッキリした!兄貴サンキュ!」



と言って私は兄貴に携帯を返した。



ちょっと言い過ぎちゃったかもしれないけど



悪いのは全部優先輩だし!



きっと、杏のことが本当に好きなら少しでも早く帰って来ようとするはず。



「お前さ、どこで聞いたの?」



兄貴は目を細めながら聞いてくる。



「は?なにが?」



私はそれを敵対視しながら兄貴を見た。



全然意味わかんない!



「だから、優の帰国するのどこで聞いたんだよ。



アイツ、二ノ宮にはびっくりさせたいから、メールの最後に二ノ宮には絶対言うなよってちゃんと書いてあったはず。」



兄貴は携帯を開くと、私にそのメール画面を見せてきた。



【来週土曜日、フランスから帰国することになった。



二ノ宮にはいきなり会うつもりだから本人には絶対耳に入らないようにしてくれ。】



本当だ。ちゃんと書いてある。



ってことは青木がちゃんと最後まで読まなかったんだ。



「お昼食べてるときに青木に聞いた。」



「マジかよ。まさか、それ…二ノ宮も…」



私は間を置いてからゆっくり頷いた。


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