青空ライン *Third Story*



「まずいな…


二ノ宮もそろそろ限界だろ。」



すぐに優先輩に電話を掛けなおす兄貴。



「もう限界なんてとっくに超えてるよ!ずっと前から!



私が将希(希美の彼氏)がそんなことずっとしたら帰ってくる前に別れてやるね!」



やばい…涙が出そう。



本当にお願いだから杏のために1日でも早く帰ってきてよ。



早く不安を全部取り除いてあげて。



「んな怒るなよ!今、優と話してどうにかするから。」



「もう私も限界だよ。



…だって優先輩がフランスに行ってから、杏はずっと無理して笑ってばっかりだし、



杏に何度も話聞くよ?って言っても1回したくらいで全然頼ってくれないんだもん…ひっく…ぐすっ」



兄貴の前で泣きたくなかったのに、もう涙が止まらなかった。



泣いている間、兄貴が優先輩と電話していたけれど泣いてて私には全然聞こえなかった。







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