青空ライン *Third Story*



今までそんなこと考えもしなかった。



勝手に思い込んでた。



本当の優の気持ちなんて分かろうともしなかった。



だって結局一度も連絡を取らなかったんだから。



やっぱりは大人の人は凄いな。



自分の悩みがちっぽけに感じるよ。



「そうですよね!あたし、先生のおかげで1年分の悩みが晴れた気がします。



志望校は必ず合格できるように今日から勉強頑張ります。



ありがとうございました!」



あたしは笑顔でお礼を言った。



久しぶりに素直に笑えた気がする。



あたしの先入観がいけなかったんだ。



"迷惑掛けちゃう"とか"好きな人できちゃったのかな"とか思えば全部先入観だ。



そんな先入観なんて今すぐ捨てて、あたしは優だけを信じて待っていればいいんだ。



不安になったら優にぶつければいい。



迷惑の文字が気になるなら本人に聞いて迷惑かどうか聞けばいい。



そう思えば軽くなる。



「良かった、二ノ宮が元の二ノ宮になったな!教師っていう立場があるから表に出て応援することはできないけど、でも陰ながら応援してるから絶対に山下と別れんなよ!



それからお前の親友が全然騒がなくなったからどうにかしろよ。」



先生はそう言うと進路室から出て行った。



あたしも進路室から出ると、来る前一瞬見た時は雲があったのに



今は雲1つない青空の世界が広がっていた。



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