青空ライン *Third Story*
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「ただいま~!」
家のドアを開けるといつもより大きな声で言った。
「おかえり!今日は元気ね。何かいいことでもあったの?」
どこかに出かけようとしているお母さん。
お買い物かな?
「ちょっとね!やっぱり先生は凄いなって思った。お買い物?」
「そうそう。それより、早く靴を脱いでリビングに行きなさい?
杏にお客さんが来てるから。」
「あたしに?誰?」
下を見ると確かに見覚えのない靴が置いてあった。
優は来週だし…
うーん…お父さん?おばあちゃん?
「行けば分かるわよ。ほら、結構待たせちゃってるから早く行って!」
お母さんはあたしの背中を押して「今日はごちそうを作らないと!」と言って出かけて行った。
いったい、誰なんだろ?
自分の部屋にかばんを置いた後、リビングのドアの前に立った。
でも待たしてるんだよね。
あたしはゆっくり自分の家なのに「失礼します」と言ってドアを開けた。