青空ライン *Third Story*



部室のドアを開けると、いつもは汚い部室がピカピカでみんな忙しそうに準備していた。



今日は現役で頑張っている後輩達はあたし達先輩に部室を則られちゃったせいでミーティングルームが今日の部室はそこになっている。



もちろんそれは宮川先生からの許可済み。



宮川先生は部活があるから本当に部員だけ。



しかもその部員もあたしが1年生の時3年生だった垣ノ内先輩たちの代と2年生だった優先輩たちの代と1年生だった青木くんたちの代のみ。



だから知らない人は誰もいない。



これは全部先輩達の配慮でこうなったみたい。



サッカー部以外は特別じゃない限り入れないんだって。



そうしないと、優のファンクラブの人達が来ちゃうから…



「二ノ宮、遅いぞ。早く手伝えー」



と食事の準備をしているせっせとしている部長。



「はい!部長、お久しぶりです。」



「お前…こんなに時間経っても部長って呼ぶ癖抜けねぇのかよ。」



呆れた顔をしてあたしを見てくる部長。



「あたし部長って呼んでいたのは部長しかいませんよ?優先輩は先輩って呼んでいましたし、青木くんは青木くんでしたから。」



あたしが自信満々に答えると部長は溜め息をついて



「意味わかんねぇ。まぁいいからお前も料理運ぶの手伝え。もう優来るぞ。」



「はい!」



あたしは1人でまるで優に片思いをしていた時みたいにドキドキしていた。



優に名前で呼ばないように気をつけないと。あと、敬語で話さないと。


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