青空ライン *Third Story*
「まぁな。二ノ宮は相変わらず優がいないと…って感じだな。」
クスクス笑っている萩原先輩。
萩原先輩絶対あたしのことバカにしてる。
そうですよ。あたしは優がいないと生きていけないもん…
「…」
「んな怒んなって!」
と言いながら、優を呼んできてやるから許せと言って優の所に行きそうな萩原先輩の腕をぎゅっと握った。
「いいんです。
優だって過酷な練習に耐えてきてやっとみんなに会えた訳ですから、こんな機会滅多にないですし邪魔したくないんです。
それにあたしは先週会いましたから…大丈夫です。」
あたしはそう目で訴えるとゆっくり掴んだ腕を離した。
「口では大丈夫って言ってるけど、顔は全然大丈夫って言ってねぇよ。
でもお前…この1年で強くなったな。」
萩原先輩はあたしにそう言うと優しく頭を撫でてくれて
でもその言葉が嬉しくって涙で視界がぼやけてきた。