青空ライン *Third Story*



「だから…お前は優の夢を守ったんだよ。



優だって異国に一人で飛び込んで、不安で精神的に弱くなってはず。



それでもし二ノ宮が優のことを考えずに何もかもぶつけてたら



…そうなっていてもおかしくないはずだよ。


けど…この1年間で優は1年前と比べ物にならないくらい強くなったと思う。



もう二ノ宮は強くなる必要はない。



今の優は不安やわがままをぶつけても全部受け止めるだけの強さを持っているよ。



だから…これからは元の二ノ宮に戻れ。



ずっと立ちはだかっていた部内恋愛禁止からも解放されたんだから…なっ?」


「ぐすっ…ふぇーん」



萩原先輩の話が終わるまで泣き声を出さないように必死に耐えてきたのに



それさえももうできなくなった。



「泣き止めよ、これじゃあ俺が悪いことしたみたいじゃん。」



萩原先輩は苦笑いをしながらあたしの涙を1つ1つ拭ってくれた。


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