青空ライン *Third Story*
2人で歩いている時、優は「時間まだ平気?駄目なら言って?ちゃんと送っていくから。」と言ってくれて
あたしは「全然大丈夫です。」と答えると、眉間に少し皺を寄せて無言であたしの腕を掴むとグイグイ引かれて優の家に連れて行かれた。
「まだダンボールだらけだけど、入って。」
と促されて「お邪魔します。」と言って中に入ると、本当に部屋の中はダンボールだらけでスカスカだった。
なんか…本当に優が帰ってきたんだなって実感してきた。
あたしの部屋のチェストで眠っている優の家の合鍵もまた使えるんだなって思ったら嬉しくなった。
気付いたら、顔がにやけてたみたい…そしたら
「そんなに萩原に言われた言葉が嬉しかったのかよ?」
優は怒った口調をしているけれど、顔は切なそうな顔をしていた。
そして、優はそのまま言葉を続けた。
「俺は萩原と同じかよ?」と。
「どうしてそう思うんですか?」と首を傾げながら聞いてみると、
「本当に分かんない?たったの1週間で変わっちゃったのかよ?
1週間前はそうじゃなかったのに。」
優はそう言うと、キッチンに入って行ってしまった
1週間前は変わってなくて今日は変わったこと。
うーん…
メイクしてもらったこと?
でもそれは萩原先輩と同じかよ?って言われることじゃないよね。
ってことは、…もしかしてあたしが先輩って呼んだり、敬語使ったりしたことを気にしてるのかな?
ちゃんと言いたいこともあったし、きっとそれだと思うから優に言ってみよう。