青空ライン *Third Story*
「二ノ宮も知ってんなら教えろよな!」
とバシッと肩を叩かれながら隣の部員に言われた。
「あーごめんね!いつ言おうか迷ってたんだ。」
精一杯の言い訳。
お願いだから気付かないで…
「そんなの気にしなくていいのに!めっちゃ楽しみだな。」
「そうだね…」
あたしは無理矢理笑顔を作って笑った。
この空気を壊したくなくて、本当のことを言えなかった。
きっと反対の隣にいる希美はあたしの嘘に気付いてる。
だって連絡してないことは、あたしが言う前に勘づいてたみたいで知ってたから。
「…ごちそうさまでした。
希美、あたし先生に呼ばれてるから先行くね!」
そう言うと、すぐにお弁当箱を片付けてカフェテリアから逃げた。