金平糖のような甘い甘い恋
「サンキュ」


 と笑いパクパクと食べる裕輔先輩。
 
 そんな裕輔先輩を見るとホッとする。


 「お前さぁ、この頃元気ないけど、どうした?」


 「えっ?!べ、別になんもないよ!!」


 あたしは弁当箱を開き卵焼きを口の中に入れた。

 どうして分かったんだろう...
あたしが元気ないこと。


 「そうか?なら、いいんだが...
もしかして、あいつか?」


 あいつ...元カノのことだ。


 「違うよ!!大丈夫!!何もないから!」


 「...そうか。あ。一応教えとくわ。
元カノの名前、下間南だから。
そいつになんかされたら俺に言えよ」


 と食べながら言った。

 もう...口の中のもの食べてから言いなさいよ。
 ほんとガキなんだから。

 てか、心配しすぎだし。


 「もう大丈夫ですって!!
なんでそんなに心配するんですか?」


 あたしがそう言った瞬間、
裕輔先輩は飲んでいたお茶を吹き出した。


 「だ、大丈夫ですか?!」


 あたしは裕輔先輩の背中をさすった。


 「だ、大丈夫だ....ってか、
いきなりそんな質問すんじゃねぇ」


 気になったんだから仕方ないじゃん。

 それにしても....


 「なんでそんなに焦ってんですか?」


 あたしが質問したあとから
ずっと焦っている裕輔先輩。
 
 なんで焦ってんだろう。


 「べ、別に焦ってねぇよ!!」


 と顔を背けた裕輔先輩。

 そうしたんだろう...変だなぁ。


 
< 102 / 200 >

この作品をシェア

pagetop