金平糖のような甘い甘い恋
 「今日の裕輔先輩変です。
なんかあったんですか?」


 あたしは裕輔先輩の顔を覗いた。


 「なんでもねって!
てか、お前の弁当食うぞ」


 とあたしの弁当に手を伸ばしてきた。

 
 「だ、駄目ですよ!!あたしの弁当なんだから!!」


 あたしは伸びてきた裕輔先輩の手をパシッと叩いた。


 「痛ってぇ。分かりましたよ分かりました」


 諦めたように自分の弁当の残りを食べる裕輔先輩。


 「あ。金平糖ありますけど食べます?」


 あたしはスクバの中から
この前買った星の形の容器を取り出した。

 容器の中には太陽の光で
輝いている金平糖があった。


 「おぉ!!いいねぇ。ちょうだい♪」


 と手を差し出してきた。


 「はいはい。分かってます」


 あたしは裕輔先輩に容器ごと渡した。


 「もらっていいの?!」


 「駄目に決まってるでしょ。
食べる分だけ取ってください」


 裕輔先輩はブーイングしながら
容器に中から金平糖を何個か取り出し
容器をあたしに渡した。


 「裕輔先輩はもう全部食べたんですか?
この前買った金平糖」


 「ん?まだたくさん残ってるよ。
って、言ってもお前のよりは少ねぇけど」


 と言って金平糖を口の中に入れた。




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