金平糖のような甘い甘い恋
 「麗香!」


 裕輔先輩はあたしに近寄った。


 「あたしは大丈夫だから...。
まず、屋上に行こう」


 あたしは頬がジンジン痛むのを我慢して
裕輔先輩の腕を掴み無理やり屋上に連れていった。


 「麗香....ごめん」


 屋上に着いて裕輔先輩が悲しそうな顔で言った。


 「大丈夫ですよ。このくらい」


 あたしは精一杯笑った。


 「嘘つけ。ここ痛むだろ」


 と頬を優しく手で包み込んできた。



 「だ、大丈夫ですよ!」


 あたしは恥ずかしくなって目をそらした。


 「...ごめん」


 裕輔先輩は苦しい顔をした。



 「そんな顔しないで!!」


 あたしは裕輔先輩を抱きしめた。


 「お願いだからそんな顔しないで!
あたしは大丈夫だから!!」


 あたしは抱きしめている手を強めた。


 「麗香...」


 裕輔先輩はそれに応えるように
あたしを強く抱きしめた。

 ごめんね...裕輔先輩。
 あたしのせいでこんな顔させて...ごめんね。
 好きな人にこんな顔させるなんてあたしひどいね。
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