金平糖のような甘い甘い恋
 そのあと、裕輔先輩は
一週間だけ謹慎処分をくだされた。


 「...裕輔先輩」


 あたしは屋上に座り空を見ながら言った。

 裕輔先輩が隣にいないだけで
こんなに寂しいなんて。
 こんなに静かなんて。


 「ねぇ」


 「わっ!!」


 あたしは声がしてビックリして、後ろを見た。

 そこには、裕輔先輩に
胸ぐらを掴まれていた女の人がいた。

 もしかして...


 「下間南さん?」


 「...はい」


 やっぱり...裕輔先輩の元カノだ。

 
 「あ、あの...「ごめんなさい!!!」


 え?

 あたしが話そうとした時、
南さんが大声を出して謝ってきた。


 「え...なんで?」


 「なんでって...
あたし、あなたに意地悪したから...。
上から鉢落としたり、体育着やったのあたしだから...
本当にごめんなさい!!」


 南さんは土下座をした。


 「そ、そんな、やめてください!!」


 あたしは南さんの所へ駆け寄り
土下座をやめさせた。


 「ほんとにごめんなさい!!」


 土下座はやめたものの
まだ謝ってきた。


 「そんなに謝んないで?
悪いことしたって思ってるだけであたしはいいから」


 と南さんの背中を優しく叩いた。


 
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