金平糖のような甘い甘い恋
 あたし達の間に気まずい空気が流れ
沈黙が続いた。


 「なぁ...俺のこと覚えてるか?」


 その沈黙を破ったのは連君だった。


 「え?どーゆう意味?」


 意味が分からなかった。

 『俺のこと覚えてる?」

 あたしあなたに会ったことあったっけ?


 「やっぱりな...覚えてるはずねぇか」


 と笑いながら言った。
 でも、目は笑っていなくて...。

 そして、真面目な顔になり話始めた。


 「俺が中3の時、女が道に迷ってたんだよ」


 中3?女?


 「んで、俺が教えたんだよ。
そしたっけ、ありがとうって笑って歩いていったんだよ」


 え...もしかして...それって。


 「あたしのこと...?」


 あたしは覚えがあった。

 あたしが中3の時、新しく開店した
洋菓子屋さんに行こうとしたけど
道が分からなくて迷っていた。
 そんな時、ある男の子が話しかけてきて
場所を教えてくれたの。

 すっかり忘れてた...
あの時の男の子は...

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