金平糖のような甘い甘い恋
 「麗香は泳がねぇの?」


 後ろをから声が聞こえ振り返った。


 「あ。蓮君。...うん。泳がない」


 そこには、同じクラスの藤本蓮がいた。

 
 「なんで?」


 「...泳げないから」


 「まじで?!」


 蓮君は腹を抱えながら笑った。


 「ふん!」


 あたしは拗ねたように前を向いた。


 「ごめんごめん。怒んなって」


 と言いながらあたしの隣に座り
あたしの顔をのぞき込んできた。


 「な、何?!」


 あたしは怖くなってそっぽを向いた。


 
 「ん?可愛いなって」


 「はぁ?!」


 ビックリして蓮君を見た。


 「だから、可愛いなって」


 「何言ってるの?!
あたし可愛くないよ!!」


 「いや、可愛いから」


 「可愛くないから。
あたしが可愛かったら世界中の
みんなに失礼だから」


 あたしは蓮君の隣が居心地悪くなって
移動しようとしたが。


 「どこに行くの?」


 とあたしの手を掴んだ蓮君。


 
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