金平糖のような甘い甘い恋
 「は、離して」


 「嫌だ」
 

 「お願いだから...」


 あたしは怖くなって目に
涙をにじませながら蓮君を見た。


 「その顔「麗香!!」


 蓮君が何かを言ようとした時
後ろからあたしの名前が呼ばれた。

 後ろを振り返ると水をかき分けながら
歩いてくる玲がいた。


 「麗香!一体どこにいたのよ!!早く泳ごう!
....蓮君あたし麗香と泳ぎたいから
麗香の手離してくれる?」


 と言いながら蓮君を睨む玲。

 怖っ....。
 玲ってキレると怖いからね...。


 「ごめんごめん♪分かったよ♪
またね。麗香ちゃん♪」


 と言ってあたしの手を離し
プールの中に入っていった。

 蓮君がいなくなったのを確認し


 「麗香大丈夫?」


 と心配そうな顔をしながら言った。


 「うん...大丈夫」


 でも....あたしの体は正直で震えていた。


 「大丈夫って...体震えてるよ!
....保健室行こ」


 玲はあたしの返事を聞かないまま
先生の元に行き、
あたしを更衣室に連れてきた。


 「先生には保健室に行くって言ったから。
着替えて保健室に行きな?」


 「....ありがとう」


 あたしは制服に着替え


 「ほんとにありがとう」


 と言った。
 

 「うん♪さっきのことは気にしない方いいよ♪」


 とあたしの背中をバンバン叩いてきた。


 ....玲。痛いよ。
 でも....ありがとね。


 あたしは心から感謝して
玲に軽く手を振り保健室に向かった。
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