七夕☆Angel
「もうちょっとドライブしようか。」

おいしい食事の後で、かけるがそう言った。

『かけるは私の元カレの事、気にならないのかな?きっと気になるよね…』

かけるの車の中で、ずっと考えていた。

そして私は、思い切って聞いてみた。

「かける、私の元カレの事とか気にならないの…?」

「そりゃぁ気になるけど…掘り出して聞く事ないでしょ。話したくない事だってあると思うし。ゆめみにとって大切な人だったんでしょ?そんな大切な物をさ、他人に無理に話す必要なんてないよ。」

その言葉で、急に涙が出てきた。

大切な人…

そう、私にとってれんは、とても大切な人だった。

「私ね、れんの事、とっても大切に想ってた…嫌いになった訳じゃなかったの…」

泣きながら、私はかけるに訴えた。

「そっか。今でもすごい大切な人なんだね。」

かけるは優しく言ってくれた。

でも、私はそれ以上、れんの事を話さなかった。

泣き過ぎて、言葉が出なかった。

かけるは何も聞かず、ただただ車を走らせた。
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