七夕☆Angel
「ごめんね。こいつ、俺の彼女なんだよね。」

ナンパ男ではなかった。

『え?れん?』

れんの声に似ていた。

『でも口調が違うような気が…』

私は、淡い期待を胸に、その男の顔を見上げた。

それは見たこともない男の顔だった。

『この人誰?なんでこんな事?』

私は混乱した。

「なんだよー。男いるんじゃん!」

ナンパ男は立ち去って行った。

「途中まで送るよ。」

私の肩を抱いた男は、たった一言、そう言った。

本当にれんの声に似ている。

「あ、はい…」

平然を装ってこたえたが、私はますます混乱した。
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